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さすがに間が空き過ぎた気もします(笑)
最近はツイッターとFacebookを主に使っておりました。

が、やはり長文を書くならばブログでしょう、と。

今回のテーマは「ロボット学」です。
以前ツイッターでもつぶやいた内容ですが、それをまとめておこうと思います。

ロボット工学からロボット学へ、と題しましたが
両者はかなり違うものです。
ロボット工学は「工学的見地」からロボットをどう作るか、どう扱うかといった内容なので
制御論や設計論、数理モデルや安定性理論等、学問的なアプローチなわけですね。

対し、「ロボット学」とは「そもそもロボットいかにあるべきか」「ロボットとは何ぞや」といった
哲学的、社会的、人文的な側面をも網羅しています。

ではなぜロボット工学からロボット学へ、なのかという背景から説明しましょうか。

日本は世界的ロボット大国と呼ばれていますが、
それは大量生産ライン向けの工業用ロボット(溶接・塗装等)が世界的に抜きん出ているということです。
しかしながら、それを工場から社会へと飛び出させることに関しては、
日本は海外に遅れをとっているようです。

お掃除ロボットや軍用ロボットをはじめ、海外の研究機関・企業は既に商品化へと進めています。
ここで考えるべきは、なぜ日本のロボットは「売れないのか」ということ。
ちなみにこのテーマは某大学の先生の講演会を又聞きした内容。

一つ目として、
研究者側が「これが役に立つだろう」という勝手な思い込みで開発を始めてしまう。
もっともらしいニーズを考えて、結局は研究者の自由研究になってしまうと。

二つ目として、
ロボットという概念に囚われるあまり、それ以外の手段が盲点になる。
わざわざロボットにやらせなくても、機構的に実現してしまう方法などいくらでもあるのだ。

三つ目として、
ロボットを売ろう、という概念を持っていること。
ロボットを売りたいという希望が先んじてしまい、
それを売るにはどうしたらいいかという、ある意味本末転倒な流れになるわけだ。
何かしらニーズがあった上で、あぁそれならロボットが最適ですよ、という流れが理想。
ロボットを売るためにニーズを作るわけではない。
もちろん、新たなニーズの提案によってマーケットを提案することも重要だが、
そこまでビジネス思考を持った研究者もあまりいないだろう。
また、ロボットを売りたいとする場合に、
そのロボットが一般に言う「いかにもロボット」が該当してしまう。
アニメや映画ならいざ知らず、実用性を考えた際に少なからず歪が生じるだろう。

若干悲しい仮説かもしれないが、
ビジネス思考を持ち合わせた研究者は、ロボットに手を出さないのかもしれない。

さて、ロボット工学からロボット学へ、というテーマが少しずつ見えてきたようです。
人の役に立つ「何か」をつくってナンボの世界において、
そのニーズやマーケット、ユーザーをソーシャルな視点で見つめなければ意味がありません。
ロボットを誰が必要としているか、どんな産業に入り込めるか、取って代われるか、
ユーザーが使いやすいロボットとはどのようなものなのか、どんなものが人気が出るのか。

それは既に工学の粋を出ており、総合的な学び・創造が必要となるため
ロボット学、というネーミングになるわけですね。

日本がロボット工学からロボット学へ早々にシフトしていかないと、
やがてはロボット大国の名を他国に取られてしまうかもしれません。

何のためのロボットなのか。
ロボット以外の手段はないのか。
現場のニーズにどれだけ耳を傾け、フィードバックを貰っているか。

そして、誰の役に立たせるのか?
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自己紹介:
北海道生まれ。
北海道にロボットフィールドを作ろうと日々奮闘中。
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