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君は真っ暗闇の中に一人ぼっちだとしよう。

背後から近づくヒタヒタという足音。
遠くから聞こえるズルズルという何かを引きずるような音。

そんな状況におかれた人間は大抵ビビる。
なぜでしょう?

生物は「正体が分からないものに対して警戒する習性がある」からさ。
当たり前といえば当たり前だが、普段気づかないところで人間はこれに悩まされる。

何かに対して十分な情報が得られないと不安になる(警戒する)ということだ。

だが、暗闇の中で「懐中電灯を照らす」ことが出来ればそれは心強い。
周囲の状況を知ることが出来るツールを得たという情報が手に入ったからだ。
加え、奇妙な音の発信源が判明すればそれに立ち向かう方法が分かるため心の整理ができる。
もしかしたら単なる風の音、川の音かもしれない。

現実世界では漠然とした壁(ハードル)に対して不安を抱えてしまうことが多い。
その壁は不安や恐怖を吸収してどんどん大きくなり、悪循環が生まれる。

そして大抵の場合、多くの人は「懐中電灯を持っているにもかかわらず、その使い方が分かっていない」のだ。
どこを照らすと情報が得られるのかわからず、闇雲にあちらこちらを照らして体力を消耗する。

まずは「なぜその壁が怖いのか?」と自分に問い直す。
そして壁を観察し、どこが自分にとって脅威となるのかをじっくり見極め、
その上でそこに光を当てて情報を得無ければならない。

おのずと進むべき道は見えてくるはずだ。うん。
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